香りは心の毒である・プアゾン

 

クリスチャン・ディオールの「プワゾン」は、女優のイザベル・アジャーニのイメージで構想されました。

 

従来のディオールの香水とは全く違う、麻薬的で誘惑への挑発的媚薬となるように調香師に依頼されて創られました。

 

プワゾンが発売された頃、アメリカでは入り口に「禁煙・禁プワゾン」と掲示したレストランもあったようです。
それほどまでに、斬新な香りで、今でも世界中を魅了し続けています。

 

香調には、プワゾンならではの特徴があります。ブルーベリーの甘さからはじまり、チェベローズ、ワイルドベリーのフルーツの香をコリアンダーとシナモンが引き締めます。
ラストには、アンバーグリスやバニラ、クラシカルなオリエンタルノートが長く余韻を残すようになってます。

 

香水の瓶は、リンゴの形からデザインされました。もちろん、毒リンゴです。
魔女が若い娘に、自由を与えるために毒リンゴを差し出すおとぎ話の世界を、アメジスト色の瓶で表しているのです。

 

イタリアのガラスの名匠たちの伝統を受け継いで作られ、高級織物のような緑色の箱に納められていて、香りをつける前からゾクゾクしてしまいますね。

 

瓶の上から下に流れでたラインが特徴的ですが、これは人々が文盲だったころに、毒の瓶には隆起したスジをつけて中に危険な液体が入っている警告をしたことに由来しているそうです。